iTechnology

iTaperloc® Complete and iG7 Hip System

ウォーキングする高齢夫婦

NEWS

  • 2026.3.9

    ニュースのテキストが入りますニュースのテキストが入りますニュースのテキストが入ります

「1~2%」の懸念、未解決の課題へ挑戦

Iodine Technology製品イメージ

販売名:i-テクノロジーインプラントシステム/医療機器製造販売承認番号:30700BZX00240000/高度管理医療機器/全人工股関節/人工股関節HA-1-2、人工股関節HF-4-2、人工股関節HB-8-3


販売名:G7 ライナー/医療機器製造販売承認番号:30100BZX00146000/高度管理医療機器/人工股関節寛骨臼コンポーネント/人工股関節HA-3-2


販売名:バイオメット バイオロックス デルタ セラミックヘッド/医療機器製造販売承認番号:22400BZX00141000/高度管理医療機器/人工骨頭/人工股関節HF-6-2

人工関節全置換術(THA)において、人工関節周囲感染(PJI)は、術者と患者の双方にとって最も回避すべき合併症の一つです。発生率は初回手術で1~2%と報告されていますが、高齢化社会の進展や糖尿病・透析患者の増加、あるいは免疫抑制剤の使用などにより、現代の臨床現場における潜在的な感染リスクは複雑化し続けています。

私たちは、こうした臨床上の課題に対し、インプラント表面への細菌付着を抑制するという「積極的なリスク低減」を提案します。20年に及ぶ基礎研究と、全653例の広範な臨床経験から導き出されたヨード処理技術「iTechnology」。これが、世界中で30年以上の実績を持ち、30年生存率99%※1を誇る豊富な臨床実績を持つ製品~Taperloc および G7 プラットフォームと融合しました。

実績ある製品に抗菌機能を加えることで、臨床に新たなスタンダードを提案します。

(※1)Taperlocステム単体での臨床実績に基づく。J. R. McLaughlin

「起きた後の対処」から「インプラント選択における低減策」へ

PJIの影響は、単なる再手術の必要性にとどまりません。近年の統計データによれば、PJIに関連する死亡率は、主要ながんの統計データと比較しても深刻な数値であることが示されています。例えば、PJIにおける5年死亡率は、乳がん(5年死亡率11%)に匹敵し、前立腺がん(1%)を大きく上回るというデータが報告されています※2。

これまでPJIは、術者の技量や手術環境を整えてもなお「避けられない不運」として捉えられる側面がありました。しかし、iTechnologyは、インプラント表面でバイオフィルム形成を初期段階で抑制することを目指し、感染の起点そのものを封じるアプローチをとります。

もはやPJI対策は合併症発生後の事後対応ではなく、インプラント選択時に完結すべき「能動的なリスクマネジメント」としての重要性が高まっています。

(※2)Ramos MS, et al. J Arthroplasty. 2025. 参照。

細菌イメージ

「医学の歴史に、新たな1ページを。

試験管を持つ研究者

iTechnologyの実用化は、横浜栄共済病院 土屋弘行病院長(金沢大学名誉教授)と、千葉工業大学 高谷松文教授(故人)らによる、20年以上にわたる分野横断的な共同研究から始まりました。

研究チームが着目したのは、日本が世界第2位のシェア、そして世界第1位の埋蔵量を誇る貴重な天然資源「ヨウ素(ヨード)」です。ポビドンヨードとして臨床現場で広く消毒に使用されているこの素材を、いかにしてチタン製インプラントの表面に安定的に担持させるか。その難題に対し、独自の陽極酸化処理と電気化学的電着プロセスを組み合わせることで、持続的に担持することが可能な独自の表面性状を確立しました。

2008年からの臨床試験を経て、Zimmer Biometとのパートナーシップにより、世界初のヨード処理人工股関節システムとして実用化されました(※3)。この技術は、日本の知恵とグローバルな整形外科工学が融合した結晶です。

(※3)電着法によりヨードを担持させた人工股関節全置換術用インプラントとして世界初。2025年11月19日に世界初症例が国内で実施されました。

1 mm² あたり、5万個の微細構造。

iTechnologyの核となるのは、ミクロレベルで制御された表面構造です。チタン表面に陽極酸化処理を施し、緻密な酸化被膜を形成。そこには、1 mm² あたり約5万個という高密度の微細孔(マイクロポア)が施されています。この孔の一つひとつに、電気化学的な手法を用いてヨードを充填・担持しています。

この高度な処理はすべて製造工程内で完結しています。そのため、手術室での薬剤調整や追加ステップは一切不要です。

長年使い慣れた Taperloc Complete および G7 のインスツルメントとワークフローをそのまま継承できる「シームレスな手術手技」を実現しており、ドクターは習熟した手技を変えることなく、最新の抗菌テクノロジーを導入することが可能です。

表面構造の顕微鏡画像

長期的なヨード担持生体親和性の追求。

DNAイメージ

本技術の信頼性は、20年以上に及ぶ基礎研究と、広範な臨床データによって裏付けられています。

1.ヨードの持続性:
術後1年経過時においても30~40%のヨードが表面に残存していることが確認されています※4。一般的な表面処理が数日で急激に減衰するのに対し、iTechnologyは長期にわたってバリアを維持し、遅発性感染(Late Infection)リスクの低減に寄与することが期待されています。

2.広範なスペクトラムと耐性菌対策:
ヨードは抗菌薬とは異なる作用機序を持つため、特定の耐性菌(MRSA、緑膿菌等)を生じさせず、かつ広範な細菌に対して抗菌性能を有します。

3.生体安全性と骨結合:
4歳から90歳までの男女653症例の大規模試験において、甲状腺機能への悪影響や全身的な毒性は認められていません。また、ヨード処理を施した表面においても、従来製品と同等の良好な骨結合(Osseointegration)が確認されています。

(※4)Kato T, et al. J Microb Biochem Technol. 2016. T. Shirai et al. (2014), Prevention of pin tract infection with iodine-supported titanium pins, J Orthop Sci 19(4): 598-602.等のデータに基づく。

(※5)2008年から2023年にかけて国内複数施設で実施された、ヨード担持チタンインプラント(腫瘍用、外傷用、脊椎用を含む)の臨床研究データ(653症例)に基づく

技術の先にある、患者のQOL向上を目指して。

インプラントの選択は、患者の術後数十年の人生を左右します。本システムの採用は、患者に以下のような具体的なベネフィットをもたらします。

精神的負担の軽減:
術後の合併症、特に「再手術」への不安は患者にとって大きなストレスです。世界初の※6エビデンスを持つ抗菌技術の採用は、患者に感染予防への安心感を提供します。

身体に優しい生体必須元素:
ヨードは生体に必要な必須微量元素であり、銀や銅などの重金属と比較して細胞毒性が極めて低いことが知られています。ヨードにおける過剰摂取分は腎臓から自然に排泄されるため、体内に有害な金属が蓄積する懸念がありません。

経済的なセーフティネット:
感染による再置換術は、通常の手術と比較して莫大な医療費がかかるうえ、長期の入院を余儀なくされます。本システムは高額療養費制度の適用により、患者の実質的な窓口負担額は通常の手術とほぼ変わらないため、将来の巨大なリスクに対する極めて低コストな備えとなります。

長期的な自立のサポート:
30年生存率99%という実績に抗菌性を加えることで、患者が一生、自分の足で自立した生活を送り続けるための強力なパートナーとなります。

(※6)電着法によりヨードを担持させた人工股関節全置換術用インプラントとして世界初。2025年11月19日に世界初症例が国内で実施されました。

散歩する高齢夫婦

リスクマネジメントとしての戦略的選択

相談する医師

病院経営において、PJIの発生は深刻な経済的打撃を意味します。ひとたび深部感染が発生すれば、洗浄・再置換に要するコストは通常手術の最大5倍に達するという報告もあります※7。また、入院期間の長期化はベッド回転率を低下させ、施設全体の収益性を損なう主要因となります。

iTechnologyの採用は、単なるインプラントの「材料費」の検討ではありません。再置換リスクを低減し、医療の質を向上させることで、将来的な経済的損失と施設としての信頼失墜を回避するための「戦略的選択」であり、施設全体の経営の安定化と、地域における高度な医療提供体制の維持に貢献できることが期待できます。

(※7)PJI(人工関節周囲感染)に伴う再置換術、長期入院、薬剤費、およびリハビリテーション費用の総額が、初回置換術と比較した場合の経済的試算に基づく。

臨床データ

  • 資料を読み込んでいます...

ZBアクティビティー

  • 資料を読み込んでいます...